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統計学の足立堅一先生の
『どこにも書いてない、誰も教えてくれない「統計解析」
−本当に重要な“勘どころ”とは−』


統計学の足立堅一先生の
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医療判例ダイジェストDigest 2002年4月〜2002年6月分 39件*


■1 精神分裂病で入院中の患者がライターで焼身自殺を図ったことについて、
   病院側の自殺防止措置が不十分であったとされた事例
   ●H12.1.27 横浜地裁判決 一部認容・控訴(後和解) 判例タイムズ1087-228
   ●当事者
   患  者:20歳代女性
   医療機関:国立久里浜病院

■2 急速遂娩で出生した児に脳性麻痺が生じたことについて、吸引分娩の遅れ
   や分娩監視上の過誤を否定した事例
   ●H12.5.11 岡山地裁倉敷支部判決 請求棄却・確定
         判例タイムズ1084-242
   ●当事者
     患  者:新生児(男児)
   医療機関:財団法人倉敷中央病院

■3 心臓移植術後患者に対する免疫抑制剤(シクロスポリン)の投与量を
   主治医の誤解で1/10に減量した過失によって、患者が慢性拒絶反応に
   よる冠動脈不全症で死亡した事例
   ●H13.1.19 大阪地裁判決 一部認容・控訴 判例タイムズ1086-272
   ●当事者
   患  者:40歳代女性
     医療機関:私立病院(大阪市北区)

■4 肝右葉膿瘍を原発巣とする内因性細菌性眼内炎による失明について、
   回避可能性がなかったとされた事例
   ●H13.1.29 東京地裁判決 請求棄却・控訴 判例タイムズ1085-267
   ●当事者
   患  者:成人男性(年齢不詳)
     医療機関:昭和大学病院

■5 心室細動に対する除細動の処置が不適切であったことについて、
   救命期待権侵害を認めた事例
   ●H13.2.28 東京地裁判決 一部認容・控訴後控訴棄却・上告受理申立
         判例タイムズ1086-p261
   ●当事者
   患  者:70歳代男性
   医療機関:習志野第一病院(二次救急指定)

■6 助産院における骨盤位(逆子)是正のための外回旋術によって、常位胎盤
   早期剥離が生じ、児に脳性麻痺が残存したことについて、常位胎盤早期剥離
   の徴候が見られた際の指示が不適切であったとされた事例
   ●H13.4.26 横浜地裁判決 一部認容・控訴後和解 判例時報1781-125
   ●当事者
   患  者:30歳代女性、新生児(男児)
   医療機関:鈴木助産院(横浜市鶴見区)

■7 右上肢の骨折に対する整復術後に、ギプスによる圧迫からフォルクマン拘縮
   が生じたことについて、整復術後の阻血状態に対する看視義務違反を認めた事例
   ●H13.4.26 仙台地裁判決 一部認容・確定 判例時報1773-113
   ●当事者
   患  者:8歳男児
   医療機関:仙台市立病院

■8 伝染性単核症の疑いで入院し、口腔奥のリンパ節腫大が見られた女児が、
   食事管理が不適切で救命処置の上でも気管切開の判断が遅れたために、
   朝食誤嚥による窒息死に至った事例
   ●H13.5.30 東京地裁判決 一部認容・確定 判例時報1780-109
         判例タイムズ1086-253
   ●当事者
   患  者:4歳女児
     医療機関:東京都医療生活協同組合中野総合病院

■9 精神病院に入院した患者について、自殺防止のための措置に落ち度があり、
   かつ、それまで受診してきた他院の医師にも診断の誤りがあったとして、
   自殺回避可能性を失ったことについての慰謝料が認められた事例
   ●H13.7.19 東京高裁判決 原審一部変更・確定 判例時報1777-50
   ●当事者
   患  者:30歳代男性
   医療機関:恩賜財団済生会横浜市南部病院、医療法人正和会日野病院

■10 手術室搬送の際に2名の患者を取り違えたことに気付かないまま、手術が
   実施された事例(刑事事件)
   ●H13.9.20 横浜地裁判決 有罪(一部被告人無罪)・控訴
         判例タイムズ1087-296
   ●当事者
   患  者:G)70歳代男性(僧帽弁手術予定)、
        H)80歳代男性(開胸生検・肺切除手術予定)
     医療機関:横浜市立大学医学部附属病院
     被 告 人:A)医師(Gの執刀医) B)医師(Hの執刀医)
          C)医師(麻酔科研修医・H担当) D)看護師(第1外科)
        E)看護婦(手術室)F)医師(麻酔科・Gの麻酔医)

■11 添付文書規定の6倍量のサイレースとヒルナミンを投与したのに経過観察
   を怠ったとして、控訴審において責任を認めた事例
   ●H13.9.26 東京高裁判決 原審変更・一部認容・確定
         判例時報1779-28(本誌1巻2号p274にて既掲載)

■12 心室細動に対する除細動の処置が不適切であったことについて救命期待権
   侵害を肯定した原審が控訴審でも維持された事例
   ●H13.11.5 東京高裁判決 控訴、附帯控訴とも棄却・上告 判例時報1778-69
         (原審 H13.2.28東京地裁判決)
   ●当事者
    上記■5事件参照。

■13 診療報酬不正請求を理由として保険医療機関指定取消処分を受けた医療機関が
   処分取消を請求したが、その請求が棄却された事例(行政事件)
   ●H13.12.5 名古屋地裁判決 請求棄却・控訴 判例タイムズ1081-303 ※
   ●当事者
   医療機関:医療法人健生会桜山ホスピタル

■14 県立医科大学教授が医局医師の派遣の見返りに関連病院から謝礼を受け取った
   行為が収賄罪に該当するとされた事例(刑事事件)
   ●H13.12.7 大阪地裁判決 有罪・確定 判例タイムズ1087-272
   ●当事者
   被告人:奈良県立医科大学救急医学教室教授兼同大学附属病院救急科部長

■15 小児が気管支喘息発作で入院後に肺炎の重症化で死亡したことについて、
   病院の過失が否定された事例
   ●H14.2.14 仙台地裁判決 請求棄却 ※
   ●当事者
   患  者:5歳女児
   医療機関:社団法人開設の病院(仙台市青葉区内)

■16 新生児が胎便吸引症候群で死亡したことについて、過失なしとした1審判決を
   取消し、分娩遷延にも関わらず50分間にわたって吸引分娩に固執したため
   急速遂娩が遅れたとの過失を認定した事例
   ●H14.2.14 名古屋高裁判決 原判決取消・一部認容 ※(原審:岐阜地裁)
   ●当事者
   患  者:新生児(女児)
     医療機関:産科個人診療所

■17 右内頚動脈の未破裂動脈瘤のクリッピング術後に右前脈絡叢動脈閉塞による
   脳梗塞が生じたことについて、クリップを複数回にわたってかけ直したという
   手技上の過失があるとされた事例
   ●H14.2.18 名古屋地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:50歳代男性
     医療機関:春日井市民病院

■18 責任なしとした1審判決を変更し、くも膜下出血を消化器疾患(下痢による脱水、
   低カリウム血漿による意識障害)であると誤診した過失を認めた事例
   ●H14.2.28 札幌高裁判決 原判決変更・一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:60歳代女性
     医療機関:国立函館病院

■19 無痛計画分娩のための腰部硬膜外麻酔導入直後に妊婦の容態が急変し、
   胎児とともに死亡したが、病院に過失はないとされた事例
   ●H14.3.6 神戸地裁判決 請求棄却 ※
   ●当事者
   患  者:30歳代後半の女性
   医療機関:キリスト教系宗教法人開設の病院

■20 患者が廃盤で死亡したのは、健康診断時の胸部レントゲン上の線状陰影を
   炎症性疾患による胸膜肥厚と即断し、精密検査等を指示しなかった過失に
   よると認定された事例
   ●H14.3.14 札幌地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:40歳代女性
     医療機関:苫小牧保健センター

■21 右臀部腫瘍摘出術後に右下肢麻痺がおきたことについて、神経鞘腫である
   との認識を欠いたまま研修医が腫瘍摘出を行った過失及び指導医の指導上
   の過失を認定し、病院側による虚偽の説明があったとして、低廉な見舞金
   の支払いを内容とする示談契約の無効を認めた事例
   ●H14.3.14 神戸地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:50歳代(性別不明)
   医療機関:兵庫県立尼崎病院

■22 看護師が右腕肘関節上部外側に点滴針を刺入したという過失によって、
   右橈骨神経不全麻痺が生じた事例
   ●H14.3.15 名古屋地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:40歳代男性
   医療機関:一宮市民病院

■23 交通事故で入院した患者が夜間にバルコニーから転落死したことついて、
   病院に責任が認められないとされた事例
   ●H14.3.20 京都地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:50歳代男性
   医療機関:京都九条病院 交通事故加害者:普通貨物自動車運転者

■24 ミラーディーカー症候群の児が呼吸停止したケースについて、その場で
   気道確保等の処置を行わなわなかった過失によって死亡に至ったと認定し、
   生命予後不良児であっても生命侵害の慰謝料額は健常児と比較して極端な差
   は生じないと判断された事例
   ●H14.3.20 鹿児島地裁判決 一部認容・控訴 ※
   ●当事者
   患  者:0歳男児
   医療機関:鹿児島県立大島病院

■25 疼痛緩和目的で行われた神経切断術後に陰茎疼痛等が生じたとの訴えが
   棄却された事例
   ●H14.3.22 神戸地裁判決 請求棄却 ※
   ●当事者
   患  者:40歳代男性
     医療機関:診療所

■26 子宮体癌の発見が遅れて患者が死亡したことについて、不妊治療等を継続中
   の患者の不正性器出血の原因精査を怠った過失が認められた事例
   ●H14.3.26 鳥取地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:30歳代女性
   医療機関:鳥取県立中央病院

■27 脳ドックで発見された未破裂動脈瘤(無症状)に対するクリッピング術を行う
   上での説明が、手術を受けるべきとの判断に偏ったものだったと認定された事例
   ●H14.3.28 札幌地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:50歳代男性
     医療機関:病院(札幌市内)

■28 子宮卵管造影検査の実施に問題がないとされた事例
   ●H14.3.29 千葉地裁松戸支部判決 請求棄却 ※
   ●当事者
   患  者:30歳代後半女性
   医療機関:医療法人社団すみれ会(レディス)柏クリニック

■29 硝子体手術後の眼内炎に対する観察に不備はなく、硝子体手術実施時期の
   遅れもなかったとされた事例
   ●H14.5.21 千葉地裁松戸支部判決 請求棄却 ※
   ●当事者
   患  者:50歳代女性
   医療機関:国保松戸市立病院

■30 肺癌の治療開始が遅れて死亡したことについて、CTや気管支鏡生検等の
   結果からは肺癌の疑いが否定できないのに癌ではない可能性が高いと判断
   して経過観察とした点に過失が認定された事例
   ●H14.4.12 名古屋地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:30歳代男性
     医療機関:新潟県立がんセンター新潟病院

■31 肝右葉切除術中に大量出血を起こし手術当日死亡したことについて、
   約3週間前に実施された血小板数が低値であり、それ以後血小板数の
   確認がされていなかった以上、術前に血小板輸血の準備をしておくべき
   だったとの過失が認められた事例
   ●H14.4.22 神戸地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:50歳代男性
   医療機関:兵庫県立加古川病院

■32 天津当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス顆粒によって腎機能障害が生じたこと
   について、含有されるアリストロキア酸の腎毒性を平成4年7月以前に
   予見可能であったとして、輸入販売会社の責任を認めた事例
   ●H14.4.22 名古屋地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:A)50歳代女性 B)60歳代女性
      被  告:医薬品等輸入販売を行う株式会社

■33 冠状動脈バイパス術後に胸骨縫合部の離解が生じたことについて、開胸操作
   や胸骨癒合のための治療に問題はなかったとされた事例
   ●H14.4.23 神戸地裁判決 請求棄却 ※
   ●当事者
   患  者:60歳代男性
   医療機関:神戸労災病院

■34 誤嚥した義歯の摘出処置のための事前説明が不十分であり、かつ内視鏡の
   無理な操作で義歯のブリッジを胃壁に食い込ませるに至ったと認定され、
   事故後の外科部長の言動が不相当であったことをも加味して慰謝料が算定
   された事例
   ●H14.4.26 東京地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:男性
   医療機関:春日部市民病院

■35 緊急帝王切開術時に柄付きガーゼが遺留され、その翌日に摘出されたこと
   について慰謝料額が争われた事例
   ●H14.5.8 鹿児島地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:20歳代女性
     医療機関:鹿児島市立病院

■36 分娩誘発の適応が認められず、遅発一過性徐脈出現後も陣痛促進剤を減量・
   中止せず、胎児仮死徴候を確認しないまま吸引分娩にクリステレル圧出を
   併用した過失があると認定したが、脳性麻痺との因果関係を否定し、分娩誘発
   の危険性についての説明義務違反の慰謝料のみ認容した事例
   ●H14.5.10 大阪地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:新生児(女児)
     医療機関:病院

■37 前置胎盤からの出血がみられため緊急帝王切開で娩出された児が死亡した
   こと及び娩出後の出血に対して同意なく実施された子宮全摘術について、
   いずれも病院側に責任はないとされた事例

   ●H14.5.14 那覇地方裁判所判決 請求棄却 ※
   ●当事者
   患  者:新生児とその母(40歳代女性)
     医療機関:那覇市立病院

■38 常位胎盤早期剥離の症状を見誤って帝王切開が遅れたとの過失が認められたが、
   後遺症との因果関係が否定され、いわゆる期待権侵害に関する慰謝料のみが
   認められた事例
   ●H14.5.20 東京地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:新生児
   医療機関:信州大学医学部附属病院

■39 イレウス(腸閉塞)の手術の際、硬膜外麻酔後の心停止によって意識障害
   が残存したことについて、高度の脱水を看過したまま麻酔薬が一時に投与
   されたとの過失を認めた事例
   ●H14.6.14 札幌地裁判決 一部認容 ※
   ●当事者
   患  者:40歳代男性
     医療機関:北海道立紋別病院


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