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乳癌の臨床 2009年 24巻特別号

 「乳癌の臨床」 2009年 24巻特別号
   発行日:2009年6月30日
   この号のみ、無料です。(送料小社負担)
   B5判

   〔編集委員〕五十音順 敬称略
   伊藤 良則(癌研有明病院化学療法科)
   霞 富士雄(順天堂医院乳腺センター)
   坂元 吾偉(坂元記念クリニック 乳腺病理アカデミー)
   園尾 博司(川崎医科大学乳腺甲状腺外科)
   角田 博子(聖路加国際病院放射線科)
   秋山  太(癌研有明病院病理部)
   岩瀬 拓土(癌研有明病院乳腺科)
   中村 清吾(聖路加国際病院ブレストセンター)








「乳癌の臨床」 2009年 24巻特別号 目次

「乳癌の臨床」 2009年 24巻特別号 申込用紙

【巻頭言】

西村令喜(日本乳癌学会 教育・研修委員会 委員長)

 このたび「乳癌の臨床」特別号が発刊されることになりました.テーマは「乳癌診療と教育:次世代への期待」です.この企画は乳癌診療に携わる私たちにとっては重要なテーマであり,明日を担う若い先生方へのメッセージでもあります.内容は1)乳癌検診,2)超音波診断,3)病理診断,4)外科療法,5)化学療法と分子標的治療,6)内分泌療法,7)放射線療法,です.これらの各項目において,診療の最近の進歩,現在の研究の焦点は何か,次世代に期待するもの,そのための教育の在り方,学び方,専門医になるには,という点について各先生方に記載していただいています.本企画は今後の日本の乳癌診療における重要なポイントを,若い方にそれも教育という観点からまとめられたもので,大きな意味を持っていると考えます.
 わが国において,乳癌の罹患率は女性の癌において増加一途をたどり,1990年代半ばより第一位となっています.そして,残念ながら乳癌による死亡もまた増加しており,欧米における近年の死亡率減少とは好対照の状況です.この要因として,マンモグラフィによる乳癌検診とガイドラインに基づいた術後補助療法の実施であると考えられています.わが国においてもマンモグラフィによる乳癌検診も浸透しており,ガイドラインも乳癌学会から発行されており,これも広く浸透していると考えています.ただし,乳癌の診療においては多くのデータ,エビデンスが毎月のように発信されています.これらすべてを日常診療のなかで常に押さえ,習得することは並大抵のことではありません.また,多数のデータの中からより重要なものを吟味していくことは大切ですが,困難なことが予想されます.患者さんのデータ,所見からいかに診断し,治療を行うかという日常の診療場面において,時にエビデンスのない状況に遭遇することがあります.そういう臨床の疑問点に答えるにはこれまでに明らかなことと,明らかではないことを見極める必要があります.そして,次のステップへ進むことになりますが,エビデンスというものは日常の診療に密に関連していていることが分かります.こういうエビデンスをどのように捉え,生かすかは重要で,症例検討のなかで習得することが最適な方法であると考えます.
 前述しましたように,乳癌の患者さんは増えていますが,ここで乳癌のもつ特徴について考えてみたいと思います.他の癌腫と最も違うのは好発年齢で,乳癌は40〜50歳代にピークがあり,明らかに若い方が多いことが特長と言えます.すなわち,若い女性の乳房に発生することから,女性ホルモンとの関連は明らかです.この点は改めて言うまでもなく,ホルモンレセプターの発見や内分泌療法の奏効度から十分に伺えます.それにもう1つの特徴は予後が良好である場合が多いと考えられていますが,時に短期間に急速に進行する例もあり,その違い(バリエーション)が症例により大きいことです.3番目の特徴として,若い方が多いということは社会的にも,家庭的にも大事な時期であり,大きな役割を担っています.そういう背景を持った患者さんのサポート,特に心理的なサポートはより重要になります.こういう患者さんに多くの職種スタッフが対処するのに必要なものはチーム医療という考え方であり,システムです.これはまさしく乳癌がモデルとして始まり,広がりをみせています.この理解には多くの患者さんに接してはじめてその必要性が分かります.まさしく患者さんおよびその家族の満足度をいかに高めるか,どうしたら理解していただけるか,どうしたら安心して治療を受けていただけるか,ということに尽きるわけです.さらなる特徴として,癌に対する治療法の開発やbiologyの研究は世界中で活発に行われていますが,乳癌はまさしくトップを走っています.逆に乳癌には奏効する治療法が多いことやbiologyに大きなバリエーションのあることが見極めは難しい反面,研究には幸いしている面があります.このように,乳癌の診療,研究はやりがいのある,最も患者さんに近いところにあると言えます.
 近年の診断,治療の進歩は目覚ましく,常に目が離せない状況にあります.診断においてはマンモグラフィ検診の普及により微細石灰化のみで発見されるDCIS(非浸潤癌)症例の増加がみられ,正確な診断に向けていかに次のステップに進めていくか,また超音波診断をどのように組み込んでいくか,そして最も重要な病理診断に向けてどのタイプの針生検を行うか,などが重要なポイントになると考えられます.さらに治療についてみますと,ホルモン依存性が特徴である乳癌では内分泌療法が中心となりますが,これは近年注目されているターゲット治療として再認識されていますし,HER2陽性症例に対してはターゲット治療としてのTrastuzumab療法を適用していきます.そして,乳癌に奏効する可能性の高い化学療法を組み込んでいきます.その治療法決定に際しては,これまでのリンパ節転移や腫瘍の大きさから考えるのではなく,biologyをより重視した治療法が求められるようになってきています.このように,乳癌においては“進歩していく”ことが求められています.
 上記のような治療法を考える際に重要なことは世界的な流れであり,国際的に活躍されているエキスパートの意見を聞くことと思われます.今回,座談会の記事として,「St.Gallen Oncology Conferences 2009を振り返って」という興味ある内容が掲載されています.わが国で多くの先生方が参考にしているザンクトガレン会議の討議内容に関し,わが国を代表するbreast oncologist による解説,考えが掲載されており,大いに参考になると思います.また,今回,日本乳癌学会の園尾理事長のインタビュー記事が掲載されています.園尾先生の乳癌への思い,乳癌学会理事長としてのお考え,今後の方向性など,若い先生方には参考となるところも多いかと思います. 本書においてはこういう特徴を持つ乳癌の診断から治療までをこれから乳癌の診療に関わる方,専門医を目指す先生方に向けて記載されています.また,現在活躍されておられる方々にとりましても参考になるところは多いと思われます.現時点で知っておくべき標準的事項はもちろんのこと,今後の方向性なども学びたいと思います.



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